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◆『旧唐書』日本伝―日本国の成り立ち――――20170819-185

 下記『旧唐書』にある不思議な二つの国「倭国」と「日本」。『旧唐書』(くとうじょ:ぐとうしょ)は中国五代十国時代の後晋出帝の時に劉昫、張昭遠、王伸らによって編纂された歴史書です。中国正史における24史の一つで945年に成立しました。宋代の「新唐書」と区別するための称。唐の成立(618年)から滅亡まで(907年)について書かれています。日本国内の歴史アカデミズムでは何故か意図的に過小評価をされておりますが・・。ここで取り上げるのは「日本伝」についてです。(歴史にお詳しい「ひもろぎ逍遥」lunabura.exblog.jpから転載させて頂きました。)

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◆『旧唐書』―東夷伝―

 日本国は倭国とは別種(別の国)である。その国は日の昇る方にあるので、「日本」という名前をつけている。あるいは「倭国がみずからその名前が優雅でないのを嫌がって、改めて日本とつけた。」ともいう。またあるいは「日本は古くは小国だったが、倭国の地を併合した。」とも。

 その日本人で唐に入朝する使者の多くは尊大で、誠実に答えない。それで中国ではこれを疑っている。

 彼らは「我が国の国境は東西南北、それぞれ数千里あって西や南の境はみな大海に接している。東や北の境は大きな山があってそれを境としている。山の向こうは毛人の国である。」と言っている。

 長安3年(703)、その大臣の粟田真人が来朝して国の特産物を献上した。朝臣真人の身分は中国の戸部尚書(租庸内務をつかさどる長官)のようなものだ。彼は進徳冠をかぶって、その頂は花のように分かれて四方に垂れている。(進徳冠…唐の制度の冠の一つで九つの球と金飾りがついている)紫の衣を身に付けて白絹を腰帯にしていた。

 真人は経書や史書を読むのが好きで、文章を創る事ができ、ものごしは温雅だ。則天武后は真人を鱗徳殿の宴に招いて司膳卿(しぜんけい・食膳を司る官)を授けて、本国に帰還させた。

 開元の初め(玄宗の時代・713~741)また使者が来朝してきた。その使者は儒学者に経典を教授してほしいと請願した。玄宗皇帝は四門助教(教育機関の副教官)の趙玄黙に命じて鴻盧寺で教授させた。

 日本の使者は玄黙に広幅の布を贈って、入門の謝礼とした。その布には「白亀元年の調布(税金として納めたもの)」と書かれているが、中国では偽りでないかと疑った。

 日本の使者は唐でもらった贈り物を全部、書籍を購入する費用に充てて、海路で帰還していった。

 その副使の朝臣仲満(阿倍仲麻呂)は中国の風習を慕って留まって去らず、姓名を朝衡(ちょうこう)と変えて朝廷に仕え、左補闕(さほけつ・天子への諫言役)、儀王(第12王子)の学友となった。朝衡(仲麻呂)は京師に50年留まって書籍を愛好し、職を解いて帰国させようとしたが、留まって帰らなかった。

 天宝12年(753)。日本国はふたたび使者を送って朝貢してきた。(※藤原清河・大伴古麻呂・吉備真備ら)

 上元年間(760~762)に朝衡を左散騎常侍(天子の顧問)・鎮南都護(インドシナ半島北部の軍政長官)に抜擢した。

 貞元20年(804)。日本国は使者を送って朝貢してきた。学生の橘逸勢(はやなり)・学問僧の空海が留まった。

 元和元年(806)。日本国使判官の高階真人は「前回渡唐した学生の学業もほぼ終えたので帰国させようと思います。わたくしと共に帰国するように請願します。」と上奏したのでその通りにさせた。

 開成4年(839)。日本国は再び使者を送って朝貢してきた。

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 後半の使者には煌めく大スターたちがどんどん登場して、目を奪われそうです。教科書でよく知っている名前なので、うれしいですね。日本からの遣唐使について、唐からみた姿が伺えます。

 則天武后と粟田真人、則天武后(在位690-705)の生まれが623年なので、粟田真人が則天武后に会った時は80歳だったという事になります。
 ・参考: http://kohkosai.com/chinaphoto/syouryou/syouryou/page/005.htm
 
写真の則天武后の後の官人たちの服装や冠を見て下さい。
則天武后の後の官人たちの服装

 これに対して真人は戸部尚書(租庸内務をつかさどる長官)ほどで、あまり高い身分でないのに、高い位のものを身に付けていたようなニュアンスを受けました。紫を着られるのはどんな身分だったのでしょう・・。

 どうやら国内なら厳罰に処せられそうな格好です。異国の風習だからと朝廷は寛大に接したのでしょう。倭国に比べて日本国から来た人たちへの疑いのまなざしはこうして続いたけれど、新たに来朝した真人の人柄のよさに則天武后は別れの宴を開くほどに、真人を信任したと思われます。


これは則天武后が若いころ。(ドラマより)
  
則天武后が若いころ。(ドラマより)


 おっと、美人に見とれている場合じゃなかった。^^; テーマは「倭国と日本国」なんです。

●日本国の成り立ち―

 倭人に比べて日本人は態度が大きかった?「多自矜大、不以實對、故中國疑焉」が原文です。答え方にも誠実さが見られず、これまでの倭人のひたむきな印象と比べると、「倭国が日本国になったのか?いったいどうなっているのだ?」と中国側も「日本国」の存在を疑ったように見えます。

 日本国の成り立ちは「倭国が日本国と名前を変えた」「古くは倭国の東にあった小国が、いつのまにか倭国の地を併合した」の二つが考えられた事が分かります。

 後者は近畿の小国が大きくなって九州に勢力の中心があった倭国を併合して「日本国」と名乗った事を意味します。百済の前方後円墳の副葬品の状況からは後者の説が正しいと思われます。

 いったい、この時代はどうなっているのでしょうか。サイドバーの年表に『旧唐書』から得られた年を入れ込みました。※

630 遣唐使はじまる
632 新羅・善徳女王 即位
642 皇極天皇・35代 即位
645 中大兄皇子乙巳の変
645 孝徳天皇・36代 即位
648 倭国は新羅にことづけて上表文を送る。※
655 斉明天皇・37代 即位
660 百済滅亡
661 斉明天皇が崩御
662 天智天皇38代那国で即位 
663 白村江で大敗する
667 大津へ遷都する
703 日本国は粟田真人を使者とする。※

 倭国に関する記事は648年が最後です。中大兄皇子の乙巳の変の頃に倭国は新羅に仲立ちを頼んで中国との交渉を取り付けようとしています。

 一方日本国の朝貢は630年の遣唐使から始まって、703年の粟田真人から交流が深まります。その間にあの663年の白村江の戦いが存在します。それまでは倭国と日本国が併存していたと考えられます。

 そうすると白村江の戦いの「倭国・百済の連合軍 対  唐・新羅連合軍」の前者は厳密には「倭国・日本国・百済の連合軍」という事になりそうです。
2017-08-16 001 008

●白亀という年号―

 開元の初め(713~)に日本の使者が持って来た布には「白亀元年の調布」と、日本史にない年号が書かれていました。

 これについて九州王朝には「二中歴」という別系統の年号が存在する事が研究されているので、探してみましたが、その中にも白亀はありませんでした。

 参考にした本では「写し違いだ」と簡単に片づけてありましたが、中国側はわざわざ「疑った」と話題にしているのです。日本国は現在伝わる年号と違う年号を持っていたと考える方が合理的でしょう。そう簡単に写し違いにするのはもったいないですね・・。

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※静かなブームの映画―

 大好きな楽しませてくれる「映画」は何もワンパターンのハリウッド映画ばかりではありません。現代人の根源的な疑問や不安を問うべく産み出された映画もありますが、最近感動した作品をご紹介いたします。それは『降りてゆく生き方』というお勧め映画です。新潟県村上市の田園風景のロケーションが美しいです。 (エグゼクティブ・プロデューサー清水義晴 :武田鉄矢主演・・地域の人々)

関連動画インタビュー#1:  https://youtu.be/_s1I1tkzHoI

 「右肩上がりが豊かさ」の信仰(洗脳=呪縛)から価値観を見直し、人の「ものの見方」により観え方が変わります。「排除の論理」を捨てる事により人間本来の生き方・確かなモノが 観えるはずなのです。皆様には拡散して欲しい優れた映画の一つです。
東北の棚田風景

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本薬師寺のホテイアオイ 夏
本薬師寺のホテイアオイ
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●イマジン: ジョン・レノンはイルミナティに反旗を翻した為暗殺された世界的音楽家です。癒されて下さい。^^
 
 https://youtu.be/M0d_P-QMdNQ

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藤原宮跡蓮園

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藤原宮跡公園

本日もご訪問ご拝読頂き誠に有り難うございます。これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

玉置神社(奈良県十津川村)
玉置神社境内

★藤原宮跡蓮園は見頃時期は過ぎました。8月中旬過ぎまでは少しながらも楽しめそうです。^^午前中の方が開花していますので良いかと思います。

★本薬師寺のホテイアオイの花が咲いています。彼岸花も咲く頃の9月末頃まで見頃が続きそうです。
  
本薬師寺のホテイアオイ(8月)


★7月28日(金)は、白屋岳(1177m)方面へ下見に参りました。周辺散策しました。川上村観光課の方が丁寧に地元情報を教えてもらいました。川上村の新しい山岳地図(500円)も入手出来ました。欲しい方は村役場へ。

★8月1日(火 )は、夕方から二上山登山&(山の上から観る)PL花火観賞会は五人で行きました。鹿谷寺跡コースの岩場からよく観えました。日中は仕事でしたが成果なし。^^;

★8月4日(金)は、川上村の白屋岳(1177m)方面へ下見に参りました。展望良好でした。^^くんさん有り難う。

★8月5日(土)は、久しぶりにひめさんと外鎌山(トカマヤマ:293m:桜井市)へ登りましたが、炎天下自転車で行ったので外鎌山麓に着くと汗びっしょりでした。ちょっと登山はエラかったです。夕陽を期待してましたが雷雨により観られませんでした。ひめさんお疲れ様でした。ではまたネ~。(病気は早く治しましょうネ~!!^^)

★8月8日(火)は、午前中、桃尾の滝&大親寺及び鳥見山(トミヤマ:245m)へMさんと参りました。雨上がりの故に滝の水量が多く大変迫力がありました。共に感動しミストが凄く涼しく感じられました。大親寺(ダイシンジ)の苔生す境内も美しかったです。久しぶりの鳥見山は静かな風景で霧が出て幻想的でした。等彌神社にもお参りしました。

★8月7日(月)皆様、台風の影響は大丈夫だったでしょうか?!被害が無ければ幸いです。(小生は今は小康状態ですが防風雨で仕事が出来ませんでした。下流老人はPC三昧です。 )天候不順で明日と金曜日は登山が出来そうにありません。約束してる方にはゴメンなさい・・。またの機会によろしくです。^^;明日は晴れて欲しいものです。

★8月11日(金)は、祭日故に車は借れず、自転車にて仕事集中日!! 県営申し込み失敗し再申し込み申請となった。まずは民間格安物件探索に(桜井市内西部へ=申し込み締め切りに間に合わず。→11月へ・・)

★8月15~18日(火)は、民間AP格安家賃物件探索に(桜井市内西部へ)行く予定。登山は行けなかった・・。^^; 格安なモノは超少ないだろうが今後見つけなければならない・・。 

★8月23日(水)8:10-近鉄大和八木駅前集合→青崩(アオゲ)道から金剛山へ登ります。(登り:二時間強)おくちゃん・いなりさん、宜しくお願いします。

8月27日(日)は「玉置山登山&最古の玉置神社参詣」へ参ります。樹齢三千年の神代杉を初めて観ますが 今からワクワクしています。皆様お誘い合わせの上ご参加下さいませネ~。^^
玉置神社
"玉置神社" (現在参加者12名)


★9月3日(日)の油日岳~縦走登山へどうぞご参加下さいませネ~。予約はお早めに~。^^
 気遣って頂き、いなりさんが車出しのご協力頂きました。(感謝!!^^)

★9月10日(日)は、四寸岩山登山 <初級>  (標高:1235・9m )です。初心者でも登りやすい山です。
●集合時刻場所:①8:20-近鉄桜井駅前南  ②8:40-近鉄大和八木駅前南   ③10:00-金峯神社下駐車場
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二上山雌岳

★9月中順以降に「白屋岳登山」(1177m)<初心者向>を企画しますが。ご意見も受け付けますネ。^^
★10月以降に「和泉葛城山ブナ林散策登山」<初心者向>を企画しますが。ご意見も受け付けますネ。^^
※共に初心者の方のご意見を承り参考にしたいと思いますのでどうぞ宜しくお願いします。
★国立国際美術館―ブリューゲル「バベルの塔」展 (巡回展) が催されています。ご一緒に行きたいと希望される方は「なら山遊会」(管理人かぶ)迄、お早めに希望日等を伝言版又は掲示板にてご連絡下さいませ。

開催期間:  2017年7月18日(火)~ 10月15日(日) 9:30~17:30
休館日: 月曜日― ※ただし、9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開館
当日券 : 一般 1,600円
<経費>当日券+交通費+ランチ代~1500円位j迄



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●みんな健康が一番!!

● 家族・父母 にプレゼント&祖父母にも喜ばれるものは何~・・?! ?^^

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